バス事故から感じること。
大きなバス事故が起きた。
今、格安バスツアーが人気のようだ。デフレ時代になり価格を下げなければ勝てない。あるいはお客様に利益を与える事ができない。このような感覚をもつ企業、消費者が増えているのだろう。
しかし、今回のバス事故のように価格競争が原因で悲惨な事故が起きたかもしれないことを考えると、このままで良いのだろうか。
飲食店でもやたらと安い店が増えた。繁盛店だともてはやされるお店もあるが、本当に大丈夫なのか。その裏で泣いている人間はいないのだろうか?
チョコレートやコーヒーの原料であるカカオやコーヒー豆農園では貧しく幼い子供が働いている。安い家具、インテリアショップの製造工場でも同じような光景がある。
そういったものを安いと言って喜んで買う先進国の消費者がいる。
日本国内のバス事情はここ10年で変化したようだ。規制緩和でバス事業に参入する会社が増えた。10年で倍になっている。その結果、1台あたりの売り上げが20%ダウンしている。
「お客様の利益のために価格は安くしなければいけない。」
このようなコメントをしているバス会社の記事を見たが、私に言わせれば単細胞の能書きにしか聞こえない。何も頭を使っていない。
バス会社における最大のお客様の利益とは何か?
安い利用料金か?そんなことはない。無事に到着できること。これが最大の利益だ。「そんなことは言われなくても分かっている。でも現実は違うんだ。」このような声が聞こえてきそうだ。
そんな安全も守れないようなバス事業なら辞めた方がいい。何の価値もない。
価格競争から脱する事を真剣に考えたのだろうか?世の中がデフレ、デフレと騒ぎ、安くしないと売れないという常識に従っただけではないのか?その風潮を変え、新しいバスビジネスのあり方を創りあげようと本気でしたのだろうか?
新幹線などと利便性を争っても勝てるはずがない。安くするしかなくなる。
価値を創りだすこと。企画を考える事。例えば知的向上欲を刺激するようなサービスをする。
例えば、一日でレオナルド・ダ・ヴィンチの才能を知るバス、字をキレイに書くコツを学ぶバス、夫婦仲がよくなるバス、子供と一緒に英語を学ぶバス、大人のための絵本読み聞かせバスなど。
移動時間に価値をもたせる企画だ。そして、価格をグンと上げる。売る努力もする。バス会社も旅行会社の下請けで楽をする時代は過ぎたのだ。
今回のバス事故はデフレ競争がもたらしたとすれば、日本人全員が考えなければならない事故だと思う。今後も様々な業種で似た事故が起きないとも限らない。
成熟した豊かな社会に必要なのは、「価値競争」だ。
今回のバス事故であらためてそのことを感じた。私もバリューアップコンサルティングでなければならないと考えた。
