高粗利を実現する住宅会社モデル。

私は業績アップコンサルティングを専門としているが、すべての社長が業績アップを志すとは限らない。少人数で高粗利を目指す社長もいる。どちらが良いとか悪いではない。永続的な繁栄を続けられるのであれば、どちらでも良い。
ただ、私がお付き合いをする会社で多いのは、業績アップを目指す社長である。なので、それ以外の社長と話す機会は少ないのだが、久しぶりにそちらのタイプの社長と話す機会があった。そこで、感じたことを書こうと思う。
まず、その会社の売上は3億円くらい。ここ数年は2億円から伸びてきている。社員は親兄弟が中心。そのなかで主力商品は商材も客層も特化したものであり、その売上は1.2億円から1.3億円くらいで、施工件数は7、8件。社員大工がいるので、粗利率は比べづらいのだが48%を目標としている。仮に、外注をしたとすれば、33~35%くらいになる。
多いとは言えない施工件数と売上高なのだが、この会社の所在地が地方の田舎商圏なのかと言うと、その逆で商圏人口100万人はとれる都会の大商圏である。
これは、ルイヴィトンなどの高級ブランドの世界である。商品力は職人技術に支えられた高いものがあり、ハイブランドで独自の世界観をもち、客層も絞りこみ、大商圏をメインにしながら展開を進める。
住宅会社や工務店のなかにも、いわゆる「こだわり」を持って、絞られた客層で、しかも社員は少人数で事業展開を進める会社がある。そういう会社では売上アップというよりも、粗利率アップや生産性アップを目指すところが多い。ただし、基本的には商圏人口で売上上限は決まり、地方の人口が限られた商圏で展開するのは難しいところがある。
しかも、同じような商品特徴を持たせた会社が同商圏で現れると競争が始まり、粗利確保も難しくなる。さらに、この事業は再現性が効かない、効かせないところに良さがあり、そのためには「人」の能力や個性など他にはないものが必要となる。しかし、そういう人を地方で採用するのは簡単なことではない。
つまり、ハイブランド商品は基本的には商圏人口が多い都会型事業である。
この会社も今はほぼ無競合で事業が展開できているようだ。ただ、一方でリスクなのが、今後、競合会社が表れる可能性があることと、貴重な人材がいなくなる可能性もあること。そうなったとき、他社と競合されるようになり、独自の価値提供もできなくなる。これはハイブランド商品によった経営のリスクである。
永続的な繁栄企業を実現していくために、どのような経営スタイルを志向すべきなのか。これは経営コンサルタントにとっても永遠の課題である。

