論語と算盤は、どっちが先か。

組織はリーダーで決まると言われる。私はコンサルテイングの仕事を通じて、多くの社長とお付き合いをしてきたなかでもそう感じている。また、私は今の会社に20年以上勤めていて、今の社長は5人目であり、上司も何人か変わっているが、その経験からも実感している。
確かに、リーダーが変われば、組織は変わる。そして、それも思っている以上に短期間で劇的に変わる。業績不振だった組織が、数年でトップレベルの業績を上げるようになることはある。私も実際に体験している。
トップにも自身が大切にしている考え方や価値観がある。それを大きく分けると論語型と算盤型に分けられる。論語型とは人としての考え方や価値観を大切にし、そして実践的というよりも教育熱心。また、そういうトップは自分自身の考え方や価値観を押し付けようとする傾向が強い。また、その内容には革新的なものはなく、いわゆる世間的にも正しいとされるものが多い。
一方で、算盤型は業績を上げることを第一にする。そのために情報を集め、またメンバーを活かすことを考える。情報収集に熱心で、戦略を考える。業績を上げるために必要な仕掛けや打ち手を次々に打ち出す。成果が上がる行動レベルでの変化を起こす。そして、その上で、人間性を高めていくための行動指針を示す。ここでも考え方や価値観よりも、行動指針を重視。論語型リーダーは考え方ベースであり、算盤型リーダーは行動ベースである。
メンバーとしてはどちらの方が楽しいか。
これもその人の考え方によって違ってくるだろうが、私の経験では算盤型リーダーのときの方がメンバーは成長し、楽しく仕事をしているように見える。特に、成果を上げて成長したいと思っているメンバーはそう見える。
そういうことを考えると、算盤が先で、論語は後になる。特に、若い社員で成長意欲が髙い人に成果を上げてもらうには算盤が先になる。
そして、論語型リーダーから算盤型リーダーに変わると業績が大きく変わる。
また、算盤型リーダーから論語型リーダーに変わったほうが組織が良くなるときもあるのだろうが、私の経験ではそう感じたことはない。

