親の老いと子供の成長。

私の子供が育つと同時に、私の親は老いる。私も老いているのだが、三世代が集まると、そのことは忘れても、子供の成長と親の老いは客観的に感じられる。
子供がまだ小さかった頃は、親は元気。一緒に旅行へ行ったり、公園で遊んでもらったりしていた。それが、子供が大きくなり体格が大人と変わらなくなってくると、親は施設や病院のお世話になったり、あちこち痛がったり、歩くのも杖がなければ歩けなくなってくる。
両親がいて、私たち夫婦がいて、子供がいる。私が物心ついたときは、両親と弟の4人家族だった。私が社会人になるまでの22年間は4人での暮らしだった。そこから私は家を出て、一人暮らしをして、結婚し、子供が生まれた。弟も同じように結婚をして、二人の子供がいる。
4人だった家族が、弟家族もあわせると10人になった。
そして、子供たち、両親からすると孫たちは、成長していく中で、それぞれの世界を創り始めている。幼かった頃は、親や兄弟姉妹と多くの時間を過ごしていたが、今はそれ以外の時間も多く持つようになっている。
私たちと同じように、いづれ子供たちは外の世界へ出ていき、家族も持つようになるのだろう。そして、まだ分からないがおそらく子供が生まれて、私は孫と出会うことになる。
その後は、孫の成長を見ながら、自身の老いを感じるようになっていく。その時は、私の両親は他界していることだろう。人は成長し、老いていきながら、家族をつくっていく。
自分自身の成長だけではなく、子供の成長や親の老いを見ていると、こうやって世代がつくられていくのだと実感する。特に、私は親と同居しておらず、我が家が実家へ帰るのは日常ではなく、特に子供が大きくなってからは年に数えるほどしか帰れなくなっているので、皆で会っている時は、強く感じるのかもしれない。
当たり前のことを言っているに過ぎないのだが、我々も動物なのだと実感する。遺伝子をつないでいく生き物なのだ。他の動物と何も変わらない。
人間は自然を破壊するような戦争もするし、宇宙へ飛び立つような技術も開発する。スポーツの世界では超人的な記録を出す選手が登場したり、世界中を感動させる試合やゲームをすることもある。また、起業して会社を大きくし、新しい世界を次々とつくることもできる。大災害が起きて多くの人が困っているときは助け合うこともできる。
そのような人間を見ていると、他の動物とは違うような気がしているのかもしれないが、そんなことはない。我々も他の動物と同じ地球上で生かされている生き物なのだ。
親の老いと子供の成長を見ていると、そんな当たり前のことを思い出させてくれる。

