注文住宅会社における売上30~50億円の壁。

船井総研は今では各業種業界でコンサルテイングサービスを提供しているが、創業期は繊維業界で伸びてきた。それから、流通業、住宅関連事業、サービス事業、士業、医療などと広がっている。
20年前は、まだ流通業がメインで住宅関連への進出が始まっていたくらいだった。それが今では流通業界向けのコンサルテイングは少なくなり、20年前ではまったく手掛けられていなかった領域のコンサルテイングによる売り上げが大半を占めるようになっている。
その間、売上も大きく伸び、社員数は300名から1000名へと増えている。新しい領域を開拓しながら業績を伸ばしてきている。
この「新しい領域の開拓」が業績を伸ばすには必要な時がある。
さて、注文住宅事業で売上30億円~50億円企業になれば、県下でも有数なビルダーになってくる。施工単価が2000万円だとすれば、150棟から250棟である。商圏人口100万人とすれば約3000戸の木造住宅が建っていると考えられるので、シェア5%~8%となり、これ以上を同じエリアで伸ばすのはきつくなる。
県内トップビルダー層として実績をあげる会社になってはいるが、同エリアで同事業を主力としている限り、そこが売上の壁である。
新しいエリア、もしくは新しい事業へ展開を進めない限り、売上100億円になっていくことはない。
ただし、新事業とは言え、異業種である必要はない。
注文住宅会社であれば、まずは分譲事業が考えられる。これなどは注文住宅事業のすぐ隣にある事業である。しかし、すぐ隣の事業なのだが、注文住宅会社としてトップ層に成長をしてきた会社でも、そこへの展開をひろげられないでいる会社が多い。
他にも、すぐ隣の事業である低価格型の規格住宅も始められないでいる。あるいは、中古住宅事業や土地活用事業などへの展開もない。
売上100億円を超える会社の多くは、住宅総合会社へと成長している。創業時の事業だけで100億円を超える会社へ成長させている会社は少ない。
あるいは、九州全域、中国全エリア、四国全エリア、兵庫・大阪エリア、大阪全エリア、東海エリアなど都道府県をまたいだエリア展開を進めていくかである。その場合は、既存の主力事業のまま伸ばしていくことは可能である。ただ、この場合も知らないエリアへの展開となるため、これを進める会社も限られる。
つまり、注文住宅会社における売上30~50億円の壁は、得意分野や得意エリア以外への新しい開拓につながる挑戦ができるかどうかにある。ただ、そのときにいきなり異業種へ展開する必要はない。住宅会社にはカフェなどの飲食事業やインテリア家具事業などへ展開するところもあるが、その多くは上手くいっていない。それよりも同じ住宅不動産事業内の隣にある事業へ展開をした方が成功可能性が高い。
売上30億円~50億円の会社が100億円になるには、あと50~70億円の売上が必要となるのだが、それは今のエリア外、あるいは今の事業以外でつくっていく発想が求められる。

