時流適応力とは危機対応力。(チェック済)

日経ビジネスによると、日本のベンチャー企業が創業してからの生存率は以下のようになっている。
5年後 15%
10年後 6.3%
20年後 0.3%
思っていたよりも低い。100社起業したとすると、5年後には85社が廃業し、10年後には94社が廃業。20年後では1社残っているかどうかという。
20年後も企業として存在するのは、奇跡のように思えてくる。
また、廃業の主な理由は「販売不振」がダントツでトップにきている。お客が集められなくなった、お客に売れなくなったという理由で廃業をするのが圧倒的に多いということだ。
そうならないために企業には変化することが求められる。それを「時流適応力」という。ただ、今のような変化が激しい時代にこれを実践するのは簡単なことではない。ましてやこれまでに順調に業績を伸ばすなど成功体験があるほど、変化は難しくなる。
時流適応をしていくには、これからどのような変化が起きようとしているのかを予測していく力も必要となる。これは今の変化を理解する以上に難しいのだが、確実に起きるとされる変化もある。確実に起きるとされている変化なので、どの会社もそれに対して必要な変化を起こしているかと言うと、そのようなことはない。
分かっているけど、できない。
そのようなことがたくさんあるのが人間社会である。例えば、これからの住宅不動産業界で確実に起きるとされているのが新築住宅着工数の減少である。
民間の調査機関によると、2020年から2030年にかけて20%減少すると予想されている。例えば、商圏人口30万人で年間着工数が1000戸のエリアがあったとすると、2030年には800戸になる。まだ、大きな数字なのでピンこないかもしれないが、年間50戸・売上10億の企業が特に戦略を変えることもなければ、懸命に経営を続けたとしても、年間40戸・売上8億円となる。
売上が2億円も減少すれば、粗利率を上げるか、経費を減らさない限り、赤字になる。業績を伸ばすどころか、明らかに縮小する。但し、その間、社長はじめ社員が懸命に仕事をしていないかと言うと、決してそのようなことはない。これまでと変わらず懸命に仕事をしているのだが、市場が縮小するのだから、そうなる。
そういう市場で売上を維持するにはシェアを上げるしかない。1000戸で50戸であればシェア5%、それを800戸で50戸であれば6.25%である。シェアを上げるための新たな具体的な取り組みがされているかどうか?あるいは、別の新しい事業を立ち上げて、新たな客層に向けて売上をつくっていく取り組みがされているかどうか。
ここに必要なのは、時流適応力というよりも、見えている危機に対して具体的な取り組みを進める危機対応力である。

