常に高みを目指す。

高みを目指す姿勢は対立を生む。それが本来の姿。そして、その目的や想いが同じであれば、どちらも両立する。
今年のNHK大河ドラマは、渋沢栄一さん。初めの頃は見ていなかったのだが、後半に差し掛かる頃から毎週見ている。また、読書でも幕末から明治維新を描く「雄気堂々」、「世に棲む日々」、「竜馬がゆく」を読む。私はNHK大河ドラマを見る年は、ドラマで描かれる人物や同時代が描かれた本を読むようにしている。より楽しくドラマが楽しめるようになることと、大河で扱うものは今の時代を表しているのではないか、あるいは影響を与えるのではないかと思っているからだ。
渋沢栄一さんは、多くの人に読み継がれている「論語と算盤」の著書があるが、明治初期に多くの会社を作ったことで知られ、日本資本主義の父と言われる。幕末から明治にかけ混乱に陥っていた日本を変えた人である。ドラマを見ていても分かるが、理想の日本を描き、多くの民が豊かに幸せに暮らすことができるために活躍をした人である。
常に高みを目指した人と言える。
さて、同時代には渋沢栄一さんの他にも何人もの偉人が生まれているが、その一人が今の三菱グレープの創設者である岩崎弥太郎氏。岩崎さんは日本の理想を描き、民の力で国を変えようとした人だ。その点は、渋沢さんと同じである。岩崎さんも、渋沢さんと同じ高みを目指した。
しかし、その方法は違った。渋沢さんは合本主義と呼んでいたが、できるだけ多くの人から資本を集め、それで会社の経営を進め、できるだけ多くの人が富を得られるようになることを目指した。一方、岩崎さんは自身が強烈なワンマンタイプであったこともあり、ひとりの強くて優秀なリーダーが人を集め、動かすことで世界に負けない強い日本が作られるようになると考えた。
渋沢さんは海外で見聞きしたことで、岩崎さんはそのやり方ですでに三菱を大きくし実績を上げていたために、お互いに考えを変えることはなく、そのために手を合わせることはなかったとされる。そして、時代が進み、今、二人の活躍を思えば、どちらも正しかったことが分かる。また、渋沢さんと岩崎さんが常に高みを目指していたことが、今の日本をつくったのだと分かる。
さて、これからの日本を考えた時、目指すべき高みとは何だろうか。あるいは、そこまで大きくはなくとも、自分が見えている世界をより良いものとしていくために目指すべき高みとは何だろうか。
常に高みを目指す。

