効率性を提案する前に。

「社長、もっと生産性を高めましょう。」、あるいはメンバーや部下に対して「もっと効率的に仕事を進めよう!」など仕事の生産性を高めることや効率的に仕事を進めるようにご支援先企業やメンバーに伝える時がある。同じ売上や仕事でも、それに時間がどれほどかかったのかで、利益が変わる。利益が変われば社員やメンバーの給与が変わる。なので、社長やリーダーは組織の生産性を高めていくことが求められる。
しかし、人間は常に頭をフル回転してテキパキと仕事ができるものではない。ダラダラと仕事をしてしまいたくなるときもある。そこで大事なのは、メリハリを効かせて仕事を進められるようにすることである。また、さらに大事なのは自らそれを実践することである。これはコンサルタントとしてもご支援先企業に伝えるだけではなく、自らの仕事でもそれを実践していること。実践していることから考えたことやルール化したことであれば、相手への伝わり方も変わる。
例えば、私が今でも覚えていて、また今も同じ作業をするときは実践していることがある。それは、船井総研に入社してまだ日が浅い頃のこと。ある仕事を指示された。それは、セミナー告知DMの封入作業である。その数は数百部。結構な量である。当時の先輩社員から言われたのは、こういう作業をするときこそ、どうすれば効率的に早く仕事が終えられるかを考えながら進めることがコンサルタントしても大事だということ。
初めて言われたときは、単なる封入作業のどこがコンサルタントとして大事なことなのかが分からなかった。どのようなやり方をしても同じでしょ、と思っていた。
DMの封入作業の工程はいくつかに分けられる。まずはいくつかの封入物を揃える。それから、封筒に封入する。そして、封筒にのり付けする。3つに分けられる。これをどのように進めるか。私が初めに取り組んだのが、一部づつ封入をしていくこと。ところが一緒に作業をしていた先輩は違った。封入をする前に、封入物を数十、数百単位でセットしていた。次は封入作業だけを進めた。最後にのり付けだけを進めた。つまり、一部づつ作るのではなく、3つの作業を分けて進めていた。
さて、作業スピードはどうだったのか?先輩社員の方がはるかに早かったのだ。その時に言われたのは、一部づつ完成させるよりも、封入するのなら封入するだけの作業を続けた方がスピードが上がるということ。同じ作業を続けた方が慣れも生じて早くなる。私もその後から方法を変えてみると、確かにスピードが上がった。
それから、言われたのはこういう作業はひとりでやらない方がいいということ。数名でやるのが良い。なぜなら、そこに仲間と共にやることで励まし合えることと、競争心理が働くからということだった。これも確かにその通りで、ひとりで黙々と同じ作業を大量に進めることはなかなかできるものではない。そして、競争心理も間違いなくスピードを上げる。もっと言うと、ゲーム性を加えるのも面白い。タイムを計るなど意図的にスピードを競う環境をつくり、最も早かった人にはちょっとしたご褒美を用意する。
DMの封入作業というちょっとした仕事ではあるが、このようにその方法を工夫することで生産性は上がる。これも頭では理解できることであるが、実際に実践をしているかどうかが大事。また、他の仕事でも短時間で終えるための工夫をしているかが大事。その体験がご支援先やメンバーに伝えるときの伝わり方を変えていく。
今日も生産性を高める仕事をしよう!

