会社を辞めようと考えるとき。

決算期など一年を締めくくる時期は、会社を辞める人が増えるタイミングでもある。私が勤めるコンサルティング会社でも1月-12月が一年の期間となっているので、今月は退職の挨拶が多い。
実家を継ぐ人、転職する人、独立する人、起業する人と今は会社を辞める理由も増えた。私も二十数年前に会社を辞めたことがあるが、その頃は実家を継ぐか、転職をするかのどちらかだった。また、その多くは転職だった。
今も転職が多いのだろうが、以前よりも会社を辞めた後の可能性が拡がっているのは良いこと。何しろ私が転職をしたころは、会社を辞めることに後ろめたさがある時代だった。年功序列に、終身雇用の時代だったから。
ところで私は20年以上、今のコンサルテイング会社に勤めているが、これまでに会社を辞めることを考えたことがなかったかというと、そのようなことはない。何度か考えたことがある。
また、他にも、これまでに長く続けたもので、途中で辞めようと一度も考えることなく、最後まで続けたものはない。12年以上書き続けたニュースレターや業界紙の執筆も長く続けたが、途中で何度か辞めることを考えた。
ただ、時々、10年以上ひとつの会社に勤め続けている人の中で、これまでに会社を辞めようと一度も考えたことがないという人の話を聞くことがある。本当のことを言っているのかどうかは分からないが、中には本気で話していると感じる人がいる。
そのような人は私にとっては驚きで、なぜそのように思い続けられたのかと不思議に思うほど。もっと可能性を求めたいと思うことはなかったのか、新しい世界を見たいと思うことはなかったのか。それとも、今の会社の可能性を信じられないほど大きなものを考えているのか。また、今の会社が好きで好きでたまらないのか。あるいは、無欲なのか。
私は前の会社を辞めた時もそうだったが、勤めている会社や仕事が嫌になって辞めたのではない。自分の可能性を求めて、新しい世界を知りたくなり辞めた。そして、今の会社へ来た。
会社を辞めようとする人の気持ちはわかるが、まったくそのようなことを考えない人の気持ちが私には分からない。
もしかすると、それが分かれば、もっと会社の定着率を高める方法が提案できるようになるのかもしれない。

