人が育つ瞬間。

私自身のことを考えても、メンバーのことを見ていても、人には育つ瞬間がある。
コンサルタントであれば、初めてお客様の前で1時間ほど話をする瞬間、セミナーや例会で1講座を担当する瞬間、そして、初めて自分のご支援先企業を持つ瞬間といったように。
このなかでも、より大きく育つ瞬間は初めて自分のご支援先企業を持つ瞬間である。
それから、社内のポジションが変わる瞬間も人が育つ。初めて、チームリーダーやマネージャになった瞬間は人が育つ。
その人が育つ瞬間をいかに多くつくることができるか、それからその瞬間が成功となるように上手くサポートができるか。リーダーが部下を育てる仕事はこれに尽きる。
他の事は余計な仕事とも言えるくらい、これが人を育てる決め手である。
住宅会社や住宅リフォーム会社であれば、初めてお客様の前で話す瞬間、初めてお客様に提案をする瞬間、そして初めてお客様から契約をいただく瞬間。また、社内では初めて後輩をもつ瞬間、初めてリーダーになる瞬間などがある。
このように仕事が他人事ではなく、私事になる時が人が育つ瞬間である。
このときに何が変わるのか?と言えば、「吸収力」である。頼る存在がなく、自分がやらなければいけないとなった時に、どうすれば良いのかを真剣に考える。
そして、そのために必要な情報を得ようとする。それから、これまで見えていたものや、聞いていたものの意味が分かる。
イタリアのサッカーファンは選手のチャレンジを楽しみ、評価するようだ。そのために、前にスペースが空いたとなれば猛スピードでドリブルを始めるか、ゴールを狙うという。
チャレンジを多くした選手が評価される。チャレンジが多くなると、その分、失敗することも増えるが、それも含めてチャレンジする選手を評価する。
一方、日本は前が空いている状態でも他の選手が上がってくるのを待ち、体制を整えるようなことをする。日本では普通に見かけるプレーだが、イタリアではこのようなプレーをするとブーイングを浴びるという。
日本ではなぜこのようなプレーになるのか?それは、失敗したときにマイナスの評価をされるからだ。そうするとチャレンジをする回数は減る。
どちらのチームの方が選手が育つのか?特に、若い選手が育つのはどちらなのか?日本サッカーも代表選手のほとんどが海外でプレーをする時代になったので変化しているだろうが、やはり選手が育つのはチャレンジが多くできるチームである。
これと同じことが会社にも言える。
人が育つ会社は、社員が育つ瞬間を多く経験させる会社である。多少の失敗は構わない風土がある会社である。昇格もあれば降格もあり、さらに再昇格もある会社である。
人を育てようとするときに、必要に応じて育つ瞬間を用意できているか。それから、それが成功するようにサポートができているか。
会社や上司は人に育って欲しいのであれば、そのことを考えた方が良い。

