人が育つ環境について。

評価制度やクレドづくり、自己啓発研修など、社長が社員の育成につなげようとして、こういったことに取り組む。そして、このような取り組みで社員が育つ会社もあれば、育たない会社もある。
その違いはどこにあるのか?
評価制度や自己啓発は同じものに取り組んでいるのだが、社員の成長には違いがでる。
その違いは、こういった取り組みの目的にある。何を目的として、このようなことに取り組んでいるのか、である。
それは次のような違いがある。
こうした取り組みで社員が成長する会社は、業績を伸ばすために取り入れている。
一方、社員が成長しないと悩む社長は、社員育成のために取り入れている。
業績を伸ばすことが先にありそのあとに社員育成を考える社長と、社員育成が先にあり社員が育てば業績が伸びると考える社長の違いである。
評価制度やクレドづくりは社員育成のためではなく、業績向上のために取り組まなければ社員は育たないし、業績も伸びない。
社員育成や人が育つ環境づくりで、評価制度やクレドづくり、自己啓発研修以上に効果があるのは、「競争環境づくり」である。切磋琢磨する競争環境をつくりだすこと。そして、組織内で競争環境を次から次へとつくっていくためには変化が必要になる。新しい人材が入ってきたり、メンバー変更があるなど。組織の人材に新陳代謝が必要になる。
しかし、会社組織の顔触れは頻繁に大きく変わるものではない。特に、中小企業のように社員数が限られる組織では、そう大きな変化はない。ましてや、新しい人材が入ってこない会社では、社員の顔触れは固定化される。そういうなかで、新しい評価制度をつくったり、クレドをつくっても社員が育つことにはならない。
では、そういう会社、業績向上を考えない会社が評価制度やクレドを導入する意味はないのか。
それは、ある。しかし、社員育成ではない。それほど強く業績向上を考えない会社が評価制度やクレドを導入する目的は、社員満足の向上にある。社員育成ではなく、長く働いてもらうための社員満足度の向上を目的にする。
したがって、そういう会社が導入すべき評価制度は業績を伸ばしている会社のものではなく、退社率が低く、そして業績を落としていない会社のものでなければいけない。

