なぜ今、戸建てリノベ事業なのか?そして、参入する時の心構え。

マーケテイング戦略を考える時に使うフレームの一つに「ライフサイクル理論」がある。これは商品や製品開発、あるいは新しく事業に参入するときに外部環境を理解し、必要なマーケテイング戦略を組み立てるために使う。
ライフサイクルは、大きくは5つに分かれる。「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」「安定期」の5つである。そして、今の日本は人口が減り、少子高齢化でもあるため、成熟期を超え、衰退期~安定期となっている分野がほとんど。
例えば、新築の注文住宅のライフサイクルを考えてみる。
そもそも家は戦後すぐの頃までは個人の大工さん、棟梁と呼ばれる人によって建てられていた。それが、やがてベビーブームが起き、人口が増え続ける高度成長期の時代がやってくる。そこで、登場したのが家を建てるための会社、ハウスメーカーと呼ばれる住宅会社である。この頃は増え続ける需要に供給が追い付かない時代。まさに、成長期。つくればつくるほど売れ、会社もどんどん増えていった。昭和40年~50年代頃だ。
それが、需要以上に供給が増える時代を迎える。昭和から平成に変わった頃だろうか。これが成熟期である。それまでのようにつくればつくるほど売れる状態ではなくなる。売れる会社とそうでない会社に分かれる。ここで、必要なのは差別化であり、他の会社との違いである。
そして、その後も需要が減り続けるとお客様主導の事業になっていく。それまでは会社主導で進められていたが、成熟期を過ぎ、衰退期から安定期となると顧客主導の会社へと変化が迫られる。
ざっと、このようにライフサイクルは進んでいく。そして、再びベビーブームが起きるか、あるいは積極的な移民政策をとって、人口が増えることがない限り、衰退期、安定期となった商品、製品、事業がもう一度成長期を迎えることはない。なので、今の日本では進んだライフサイクルが戻ることはない。安定期となったものは、これからも同じ状況が続く。
新築注文住宅事業はこれから着工数が減ると予測されているので、さらに需要が減り、競争が激しくなっていく。
次に、戸建てリノベ事業はどうかと言えば、この事業は今、成長期である。すでに多くの需要があり、これからも増えることが考えられる。そして、競合会社が少ない。お客様からすれば、どこに相談をすれば良いのかが分からない状態なのだ。ハッキリ言って、参入すれば受注できる。新築注文住宅ではあり得ない状況である。
なので、今こそ戸建てリノベ事業の参入をおすすめしている。
しかし、参入時のマインドとして、新築事業が落ち込むから、その分を戸建てリノベ事業でカバーしようというのでは、何となくだがどちらも上手くいかないような気がする。そうではなく、確かに新築住宅は減少をしていくが、その中でも自社はシェアを伸ばして、これからも増やし続ける。そして、さらなる成長を目指して、新たに戸建てリノベ事業に参入する。こういうマインドの会社が業績を伸ばす。そんな気がしている。

