大迫選手に学ぶ「長所伸展×常に一歩前へ」。

東京オリンピック・フルマラソンで6位入賞した大迫選手。レース中の走りはもちろん、ゴール直後のインタビューで達成感や充実感が感じられる表情やコメントも印象的だった。
彼はフルマラソンで日本記録を作るなど、日本を代表するランナーとして実績を上げてきているが、その道のりは他の選手とは違う。多くの選手は大学を卒業すると実業団選手となり、企業に所属し生活を安定させながらトレーニングを積む。
大迫選手は社会人となった一年目は企業に所属をしたが、一年で辞めて、よりレベルが高い練習環境を求めてアメリカに渡った。収入はスポンサーとレースでの賞金だけのプロランナーとなった。生活の安定を捨てたのだ。そして、オリンピック前はさらにハイレベルな練習環境を求めてケニアへ行った。
このようなことをする日本のマラソンランナーは大迫選手が初めてである。それは、失敗や恥、そして、挫折を味わうために、より厳しい環境を求めてのことだった。それが、自分自身をより強くすると信じて。
その結果が、東京マラソンの走りとなり、レース後の表情に表れたのだと思う。
さて、長所伸展という言葉がある。お店や企業の業績アップ、あるいは人が成長するためには、欠点改善型よりも長所伸展型で取り組んだ方が効率的であるし、効果もあるという教えである。
欠点を指摘されるのは嬉しいものではない。欠点を改善することも楽しいものではない。一方で、長所を褒められるのは嬉しい。ただし、長所を伸ばそうとすることは楽しいのかと言われると、実はそのようなことはない。しかし、やりがいはある。
長所を伸ばすことも欠点を改善しようとするのと同じくらい厳しいものである。しかし、やりがいはあるし、成果も感じられる。ここが多くの人は勘違いをしているかもしれない。そして、長所伸展を長所を見つけるまでのことと思っているかもしれない。
長所伸展という言葉は、よく見ると2つの言葉でできている。「長所」と「伸展」である。意味は、長所を見つけるだけではなく、それを見つけて伸ばすことも含まれる。
「長所」「伸展」なのだ。
まずは、自分自身の長所は何なのかを知っているだろうか。あるいは、得意技は何なのかを知っているだろうか。次に、それを伸ばすための努力を続けているだろうか。
大迫選手は長所を伸ばすことの厳しさと正しさを教えてくれている。彼からは、新しい世界をつくるために、自分が信じることや自分が決めたことを、常に一歩前へでて挑戦する姿勢を感じる。そして、失敗や挫折を乗り越えて強くなる姿を見せてくれた。
長所伸展、そのために常に一歩前へ。

