辞める時。

安倍総理が病気を理由に退任を発表した。あと一年の任期を残して、また北朝鮮問題や憲法改正といった安倍総理がこれまで政治生命をかけて取り組むとしてきたことが成し遂げられない中での退任は、苦渋の決断となったようだ。
これまで続けてきたものを辞めるというのは、始めること以上に難しいと感じるときがある。今回の安倍総理の退任のように健康を損ない、これまでと同じように続けられなくなるのは、まだ辞める決断ができる。
任期など期間が明確に決まっているもの、あるいはスポーツ選手のようにケガや年齢でこれまでと同じようなプレーができなくなるということも、まだ決断がしやすい。
そういうものがなく、続けようと思えばまだ続けられるが、自らがそろそろ潮時だと考えて辞めるというのは、なかなか難しい。
私はこのブログを毎日書き続けている。始めてから15年以上になる。時々、よく続けられますねと聞かれるが、続くのは辞められないから、ということもある。そういう私もこれまで自らの決断で辞めたものもある。船井総研は2社目の会社なので、会社を一度辞めている。そして、船井総研に入ってからは12年以上続けていたマーケテイング勉強会を辞めた。いづれも辞めるときは強い気持ちが要った。
ただ、そのときなぜ辞められたかを考えると、次にやりたいことがあったからである。それ以来、辞めるためには、次にやりたいことを見つけることが、辞めるコツだと考えるようになった。
経営コンサルタントをしていると多くの社長と出会う、自分の辞め時を決めているという人は少ない。ただ、いづれは次の後継者にバトンを渡さなければいけない。その引き際や承継が上手い社長もいれば、下手な社長もいる。下手な社長はいつまでも社長を続けようとする。
これは、辞めたいのではなく、辞められないのだと思う。辞めることができない。体に悪いところはない。まだ元気に仕事ができる。そういうなかで、辞めることができない。そして、ギリギリまで社長をやろうとする。そうしていると後継者も育たないために、ますます辞められなくなる。
そういう社長にお話をするのは、次にやりたい新しいことを見つけること。社長を辞めたあとにやりたいことを見つける提案をする。社長を辞めなければできないことを提案する。
辞める理由の中には、次の人たちや次世代の人たちのためというのもある。続けようと思えば続けられるのだが、「そろそろ潮時か。」というものだ。
そのように感じるようになった時は、次に新しくやりたいことを見つけるようにする。そして、新たな目標を掲げる。これも簡単なことではないが、まずは考え始めてみる。
辞めるというのは、始める以上に難しいときがある。

