専門店にした方が良い理由。

なか卵、すき家、COCO’s、ジョリーパスタ、はま寿司、かつ庵。この中にどれか一つは知っているお店があるのではないだろうか。それから、ガスト、バーミャン、ジョナサン、夢庵、から好し。この中にもどれか一つは知っているお店があるのだろうか。
実は、これらを経営しているのは同じ会社である。先に紹介したのは、ゼンショーという会社が経営するグループ。後で紹介したのは、すかいらーくが経営するグループである。すかいらーくは知っていても、ゼンショーは知らないという人が多いのではないだろうか。また、実は今は”すかいらーく”というレストランはない。
また、昨年ごろからそれまで以上に注目を集め、人気となったワークマン。そのワークマンがワークマン女子という新しいお店を展開している。これも人気のようだ。ワークマンと言えば、作業着のお店というイメージがあったが、今は男性も女性も若い人の人気を集めるお店となっている。なぜ、わざわざワークマン女子というお店をつくったのだろうか。
これらはすべて専門店化を図りながら展開をしている事例である。すかいらーくはいわゆるファミリーレストランだった。洋食もあれば、和食もある。そのような総合的な品揃えをする形態から、イタリアン専門、和食専門、中華専門といった専門化させた展開へ変えている。ゼンショーグループも同様である。ワークマン女子も女子向けのお店とすることで人気を集めた。ワークマンのお店に女性コーナーをつくる方法もあるが、それではここまでの人気にはならなかった。
このように総合型から専門型へ変えることで何が起きているのかと言えば、グループ全体の客数が増え、売上も増えたということである。すかいらーくやワークマンのままでは伸ばせなかった売上をつくったということだ。
では、なぜ専門店にすることで人気が高まるのか?
それは、ターゲットを絞ることで魅力が増し、ピンポイントでお客を集められるようになるからだ。それはリアルな店舗ではもちろん、ネットの世界でも同様のことがおきる。私がそれを強く実感したのは、建設会社向けの「倉庫業ビジネス」の専門ブランドをつくって売上げを伸ばす事例を知ったときだ。倉庫業ビジネスは多くの建設会社が取り組む。特別な特徴がある事業ではない。しかし、販売価格、建物の規模を絞り、倉庫専門ビジネスとして展開させることで集客が増え、受注が伸びる。倉庫ビジネスの場合は、飲食やファッションと違って、お店は持たない。しかし、専用のホームページをつくり、WEBマーケテイングを仕掛けることで反響がとれる。
戸建てリノベーション専門店も同じである。モデルハウスはつくるが、専門のお店を初めからつくることはしない。ただ、専門サイトはつくる。そこへ、WEBマーケテイングを仕掛けることで、反響がとれるようになる。
専門店の展開について、考えは分かるが、納得ができないという方と時々会うことがある。特に、それまでに創業年数が長い実績をお持ちの会社ほど多い。それは、社名をもっと多くの人に知ってもらい、その認知度を高めたいと考え、愛着もあるからだ。
でも、ここまで書いて思ったのだが、これは弱者の戦い方なのかもしれない。圧倒的に強い会社であれば、総合型で勝てるのかもしれない。ただ、そこで研ぎ澄まされた専門店化で展開する競合会社が現れた時に、必ず勝てる力を持っていなければいけないだろうが。専門店化に疑問を持つ方と私は、この見極めの話をしているのかもしれない。

