営業部とマーケテイング部の関係について。

日経新聞の夕刊記事で、三井不動産の社長が住宅会社として三井不動産レジデンシャルが生まれた背景を紹介していた。
それまでは、三井不動産が用地仕入れからマンション完成までの企画を担当し、別会社の三井不動産販売が販売を担当していた。それによって、商品開発で大事な顧客の声が届かないことや顧客と接する販売部門の声が商品企画に反映されないという課題があった。
マーケットインではなく、プロダクトアウト型となり、収益的にも課題があった。それを解決するために製販一体型の曽組織として三井不動産レジデンシャルが生まれたという事だった。
さて、これと似たような話として地域の住宅会社や不動産会社にありがちなのが、販売を担当する営業部と広告企画や商品開発を担当するマーケテイング部の間で起きる軋轢である。
概ね、両社の力関係を見た時に多いのは、営業部が強く、その下にマーケテイング部があるという状況。そうなると、その会社の戦略力やマーケテイング力が弱くなる。極端に言うと、営業部の言いなりとなってしまい、受注を上げるのは営業力頼りになる。
営業力頼りでも、しっかりと粗利を上げるほどの力があれば良いのだが、実態は値引きをして販売をするような状態。それでは利益は上げられなくなり、広告や広報関連の経費を削り始める。
さらに、営業部からの声として、もっと売りやすい商品をつくれということになる。それが、他社と差別化された付加価値が高い商品であれば良いのだが、そのような商品を売る力は営業部にないために、売りやすい商品=安い商品ということになる。
ますます他社との違いがなくなり、同じように値引きをしなければ売れなくなる・・・。
こうなってしまえば、もう泥沼。抜け出す道も見つけられず、マーケテイング部はもちろん、営業部の士気も下がる。そして、退職する人材も増え始め・・・。
ピーター・ドラッカーは、「マーケテイングはセールスを不要にする。」と言った。
これとは逆で社内の力関係でセールスが強すぎるとマーケテイング力を弱め、それがこれまで以上にセールス力を必要とするのだが、そのような力はなく・・・。
このことを営業部と集客や企画といったマーケテイング部門の両方を統括する責任者はよくよく知っておく必要がある。特に、自身が営業部出身の場合は、要注意だ。
営業とマーケテイングはバランスよく両輪とならないと、調子よく事業は前に進まない。

