同じ会社でも見える世界が違う。

船井総研は自由な会社だと思う。ただ、会社が大きくなり、世間から向けられる目が変わり、また企業の業績を上げていくために必要なコンサルテイングが変化したこともあり、以前よりは自由度は減っていると感じる。それでも、世間一般の会社と比べれば自由度は高いと思う。
ただ、それはもしかすると私が今よりも自由度が高かった以前の船井総研を知っているからなのかもしれない。そこには、自由な船井総研であり続けてほしいという願いから、そう見ようとしているのかもしれない。
そのような世界を知らない今の若い社員は、自由な船井総研と聞いていたが、実際に入ってみると自由がないと感じている人も多いのかもしれない。もし、私が20代に戻ることができて、今の船井総研に入社したと考えれば、そう感じるような気がする。
そういう若いメンバーに対して、昔を知る幹部社員は、「船井総研は自由だから仕事の領域や自分自身の未来を決めてしまうのではなく、もっと意識をひろげて今の仕事だけで自分の可能性を考えることは辞めてほしい。」という。
このように伝えても若い人にはピン!と来ないだろうなと思う。若い人の退職者や体調を崩してしまう人を減らしたいということからのメッセージなのだろうが、新卒入社3年目未満くらいまでの人にはピンとこない。
むしろ、幹部社員やマネージャークラス、少なくともリーダー以上でなければ分からないだろうし、自由な社風を活かしたチャレンジはできない。自由な社風を活かすには、それができる実績と実力が必要になるからだ。なので、自由な社風を活かした新たなチャレンジをすべきなのは、リーダー以上の役職者である。そういう人はすでに成果を上げており、今の仕事の面白さを感じ、楽しく、充実もしているはずである。そういう人こそ、次の新たなチャレンジをしてもらって、フィールドをひろげてもらう。
私が船井総研を20年以上見てきて、新たな分野やフィールドをつくってきた人たちはそういう人である。今の仕事で抜きんでた成果を上げることが、まずは必要なことなのだ。まだ、それができないメンバーは、船井総研が合っていないか、そのタイミングがきていないかのどちらかである。
船井総研が合っていないのであれば他の世界へ行くのが良いし、まだその時期ではない人は船井総研を好きになってもらうことを大事にした方が良い。そういう人に自由な社風を活かして、今の仕事とは違うチャレンジができるよと言っても響かない。
メッセージを発信する人は、その人が見えている世界で発信する。しかし、大事なのは受け取る人の目線で話すこと。
誰に、何を伝えるべきなのか?
社長やマネージャー、リーダーがメッセージを発信するときは、それはマネージャに発信すべきことなのか、それともリーダー以上に伝えるべきことなのか、あるいはメンバーや若い人に伝えるべきことなのかを、相手の目線になって整理した方が良い。
そうしなければせっかく考え抜いたメッセージが逆効果になりかねないから。

