再現性×差別化

経営には収益を上げていくための効率と他社との違いを生み出していくための差別化が必要となる。そして、効率を高めていくには再現性がキーワードとなる。
例えば、新たに入社してきた新入社員が数ケ月で活躍するようになる。新しいエリアに進出をしたときに早期に収益を上げられるビジネスモデルがある。これらは誰でも同じように成果を上げられる、あるいはどのエリアでも同じような収益を上げられるという意味で再現性があると言われる。
経営にはこのような再現性が必要なのだが、それにはリスクがある。誰でも成果が上げられる、どのエリアでも収益が挙げられるというのは同じようにすれば、他の会社でもできるということになる。そうなると、他社と同質化することになり、価格競争が始まり、収益が上がりづらくなっていく。
そこで、必要なのが差別化である。差別化はその会社だけができること、あるいはその人だからできることである。これは再現性とは真逆の考え方になる。その人にしかできない仕事ばかりが増えると、組織としては混乱が生じ、一定規模以上の組織にしていくのが難しくなる。
しかし、経営はこのお互いに真逆である再現性と差別化を両立させなければならない。それが、生産性を高め、収益も増やすことになる。
ここで大事だと思うのは、何を再現あるものとし、何を差別化するのかの線引きではないだろうか。この線があいまいだと生産性も高まらず、収益も増えなくなる。
さて、この世界にはたった一つしか存在しないものがある。世界中のどこを探しても他にはないものだ。それは、何だろうか。
それは、私自身であり、あなた自身である。その人は、世界に一人しかいない。私はこのことを会社の差別化にも活かすべきだと考えている。つまり、社員(人)による差別化である。それ以外のことはすべて生産性が高まるように再現性を効かせていく。
どのような人を採用し、どのように育成をしていくのか?
これが会社の差別化を生む。そして、その根幹になるものは、経営理念やミッション、ビジョンになる。それに共感をし、共に目指したいと考える人が集まり、その会社らしさが生まれていく。
差別化とは、「らしさ」づくりである。
そのため、経営理念やミッション、ビジョンはきわめて重要なものとなる。収益の源泉となるものだから。
いかがだろうか。それ以外で、差別化を生み出せるものが会社(組織)にあるだろうか。

