会社に導入されたシステムの使い勝手が悪くなる理由。

会社には多くの申請業務がある。例えば、旅費精算申請、出張申請、購入申請、各種上長申請など。また、申請業務以外の管理業務として売上計上や請求書発行依頼といった業務がある。このように会社には社員のマネジメントや売上げ・請求管理のための多くのマネジメント業務がある。
それらを社員数名くらいの会社規模であれば、アナログの手作業で行っていても、社員数が増えてくると限界がくる。そこで、このような手間暇がかかる作業の生産性や効率性を高めるようとデジタルシステムを導入する。
その時に、今の作業にあわせてシステムをカスタマイズしてもらって導入する。それで、効率化が進められたはずなのだが、不思議なことに数年も経つとその使い勝手が悪くなる。
また、住宅会社や工務店では施工管理や営業管理システムを導入する会社は多いが、そのシステムを十分に使いきっている会社はそう多くない。中途半端な使い方になってしまっている会社が多い。そして、そのことに不満を抱いている。
とにかく、会社のシステムに関して、不平不満を感じている会社は多い。
なぜ、そうなるのだろうか?
そこで、アメリカをはじめ全世界へシステムを供給しているソフト会社の人が話してくれたのが、日本とアメリカではシステム導入するときの考え方が違うということ。アメリカはあらかじめ効率的な仕事の進め方として設計されたシステムに仕事のやり方を変えようとするのに対して、日本はその逆で今の仕事の進め方にあわせてシステムを変えようとするのだと言う。
そして、それがシステムに不満を覚える原因だという。システムに合わせて現業の見直しをしないのが、日本流。アメリカはそれをする。
日本人はそれだけ自分たちが変わることを嫌う傾向が強いのか。安定傾向、固定化傾向が強いのかもしれない。
そういえば、ときどき経営相談を受けるときに、今いる社員の仕事のやり方を考慮して、あるいは活かした進め方に変えていかなければいけない。それがやる気を上げることにもつながるはずだから。さらに、前提として生産性や効率性も高まるものでなけれはいけない。
この相談は一見するともっともなことで分かるようにも思う。しかし、考えてみると相当に難しいことを言っているし、会社が拡大をはかり、生産性も高めていくときに必要となる再現性を難しくすることになる可能性もある。
これも不平不満を抱えるシステム導入と同じことである。生産性があがり成果もあがるやり方に会社を合わせていこうとするのではなく、今いる人に仕事をあわせようとしている。
人に仕事をあわせた仕組みが出来上がったとして、もし、その人が会社を辞めてしまったら、どうなるのだろう?一方で、仕組みに人をあわせていくやり方をとっていればどうなっていくだろうか。
人に仕事をあわせるのは、その人は喜ぶかもしれないが、会社としてどうなのかといった視点がリーダーには必要になるし、それを社員やメンバーに理解してもらうこともリーダーの仕事である。
人に仕事をあわせるリスクがあることを押さえておきたい。

