人は見たい世界を見ている。

住宅業界の中小企業のコンサルタントになって20年以上になるが、まだまだと反省することもある。最近で反省をしたののは「私が見ているのは真実ではなく、見たい世界を見ている。」ということ。
どのようなことがあったのかというと、ご支援先の住宅会社で一年ほど前に中途入社をしてきた営業マンがいる。ちなみにこの事業はその住宅会社では新規に立ち上げた事業。人員に余裕はなく、その人には早く成果を上げる営業マンになって欲しいという思いが私にはあった。
どのような人であれ、私がご支援をしている会社や事業部に配属された人には早く成長をして欲しいと願っている。そのためにコンサルテイングもしている。
ところが、その想いが強すぎると真実が見えなくなると反省をすることがあった。
そのご支援先に転職で入社をしてきた営業マンが3~4ケ月ほど前から急に成果を上げるようになってきたのだ。入社してからは、なかなか成果が上がらなかったために、本人が苦労をしていたのはもちろん、会社としても早く成果を上げてもらおうとバックアップをしていた。
その彼が3~4ケ月前から急に成果が上がるようになった。私もコンサルテイングによる成果として考え嬉しくなった。
すっかり私は彼が成果を上げられるようになったのは、彼が成長をしたことが一番の理由だと考えた。しかし、本当の理由は他にあり、私はそれを見ないで、私が思いたいように見ていたに過ぎなかった。
その時にひと言、「なぜ彼は急に成果が上がるようになったのですか?」と聞くべきだったのだ。しかし、その時の私はそれを聞いていない、あるいは聞いていたとしても今はその記憶がハッキリとないので、しっかりと聞き取っていなかった。
そして、今となり、本来は解決しておかなければいけない、その営業社員の課題がそのままのために以前の状態に戻りつつある。そこで理由を聞くと、「実は彼の成果が上がっていたのは、・・・・・でして。」という真実の理由を聞き、それに納得することになる。
人は真実ではなく、自分が期待している世界、あるいは思い込みたい世界を見ようとする傾向がある。そうなると課題を見過ごし、解決が遅れる。表面的には上手くいっているように見えても、いつかはまたその課題が浮かび上がってくる。
良い時も悪い時も現象面だけで判断をするのではなく、「なぜそのようになっているのか?」という原因を常に把握すること。あらためて、その重要性を感じた次第。
このことはコンサルタントに限らないと思う。仕事でも私生活でも必要な視点だと思う。「原因を把握する」。あらためて大切にしていこう。

