一気通貫と分業のメリット・デメリット。

100万円くらいまでの水廻りを中心としたリフォーム会社ではお客様への提案から契約の手続き、そして、工事の手配から完成までの施工管理まで一人の社員が担当することが多い。
一方で、戸建ての注文住宅では契約までの提案活動は営業社員、その後の部屋の仕様決めはインテリアコーディネーター、工事が始まれば工務の施工管理社員と分かれながら担当する。
水廻り系の住宅リフォーム会社が取り組むのが一気通貫スタイルであり、注文住宅会社が取り組むのが分業スタイルである。
注文住宅会社のなかには一気通貫スタイルをとる会社もあるが、年間施工棟数を伸ばし会社を大きく成長させていこうとする会社では、ほとんどが分業スタイルをとっている。
さて、それでは増改築やリノベーションなど大型リフォームを中心にする会社の場合はどうだろうか?業務は営業職、設計・IC職、施工管理職とあるが、一気通貫スタイルと分業スタイルのどちらの方が多いのだろうか。
意図的に一気通貫スタイルをとる会社もあるが、分業スタイルをとりたいが売上規模がまだ大きくないことや人材がいないために一気通貫スタイルとなっている会社もある。
また、その融合型となっている会社も多い。例えば、営業社員は提案と施工管理を担当し、設計やIC業務は他の社員に任せるといったようなことだ。すべてを分業にはできていないのだが、その一部は他の社員に任せられている。
さて、一気通貫スタイルと分業スタイルはどちらの方が良いのだろうか?どちらにもメリットとデメリットがある。
例えば、一気通貫スタイルのメリットはお客様からすると同じ担当者が初めから最後まで変わらないことで安心できるように思えることである。但し、「思える」ということで必ず安心につながるものではない。お客様への伝え方でも変わる。
では、デメリットは何かというと、お客様からすれば何か問題が起きた時に、他の社員に変わる不安があることだ。また、社内ではそのお客様のことや状況が担当社員しか分からなくなることがある。たこつぼ化する恐れがある。それから、社員ひとり一人が独立型で動くような状況となり、チームワークが生まれづらい可能性がある。
次の分業スタイルはどうだろうか。メリットはお客様からするとそれぞれの専門家に見てもらえたり相談できる安心がある。また、ひとりの社員ではなく数名のチームで対応をしてもらえることも安心になる。そして、社内では一人のお客様を複数名で担当をしていくのでチームワークが高まっていく可能性がある。
デメリットはそのチームワークが崩れたときのダメージが大きいことである。お客様にも迷惑をかけることになり、良い仕事ができなくなる。
このようなメリットとデメリットを比較して決めることになるのだが、私はご支援先企業では「分業スタイル」への移行や導入を提案し、進めていただいている。その場合は、メンバーのチームワークが大事になるので、その提案もあわせて行っている。
私は分業スタイルが、お客様にとっても会社にとっても良いものだと考えている。

