モデル企業を間違えないこと。

仮に、私が今、テニスを上手になりたいからと言って、大坂なおみさんをモデルにして、上手になるだろうか。聞けば、きっと大坂なおみさんであれば、親切に教えてくれるだろう。しかし、すでにトッププレイヤーになった人が、今の私がテニスにかける想いや体力や技術の限界を理解しながら教えられるかとなると、想像の域となり限界があるだろう。それよりも、私と似た境遇や年齢で活躍をしているプレイヤーをモデルにした方が学びがあるはずだ。モデルとして、今の私に合っているからだ。
これと同じことが社長がモデル企業を選ぶときにも言える。今の会社のちょっと先を行っている会社をモデルにする必要がある。特に、経営の場合は、売上高など会社の規模によって、経営課題が明らかに変わってくる。例えば、すでに地域一番店となるほどの実績を上げ、会社も大きくなっている会社では、集客の課題もあるが、それ以上に働く環境づくりや社員の働くモチベーションを高めるための人事的施策など労務への課題を感じている。あるいは、さらなる業績拡大のための新しい事業開発をどう起こしていくかといったことに課題を感じている。
そのような会社をまだ従業員が10名以下の会社がモデルにするのはいかがだろうか。学べるところはもちろんある。社員の働く環境づくりや労務にも課題はあるはずだ。しかし、それ以上に集客などマーケテイングの課題が優先されるはず。それがなければ業績が伸びることはない。労務的な課題は業績が伸び、社員が増えてきたときに手をかけても良い。
また、大きくなった会社も引き続き集客の課題は感じているが、そのような会社がしていることややろうとしていることを、まだ規模が小さな会社が取り入れることができるかと言うと、資金や人員の面から難しいことが多い。
大きな会社は小さな会社がやっていることを取り入れるのはできるのだが、その逆は難しいことがある。
従って、モデル企業を選ぶときは、自社の今の現状と比べたとき、少し先を行っている会社を選ぶようにする。それはすぐに実践できるものが多いはず。
モデルとしては、いつかはあのような会社になりたいと思う憧れの企業と、近いうちに抜きたいと考えるライバル的な存在の両方を持つことが必要。そして、ライバル的なモデル企業は常に更新すること。そうすれば、いつかは憧れ企業をライバル的なモデル企業にする時が来る。

