プロ野球ドラフト会議を終えて。

今年もドラフトで多くの選手がプロ野球の世界へ進む。一方で、ドラフト前後から戦力外通告を受ける選手もいる。
私が知るだけでも、阪神タイガースの福留選手、能見投手、上本選手、それからソフトバンクホークスの内川選手。いづれも現役を希望しながら戦力外通告を受けた。
プロ野球の世界はドラフトで100名の選手が入団するとなれば、同じ数だけの選手がチームを去る。そういう世界だ。
どのチームも限られた選手枠(予算)のなかで優勝を目指してチーム編成をしている。
会社で言えば限られた人件費(目標としている生産性)のなかで、売上目標の達成を目指して組織づくりをしている、ということになるか。
会社はプロ野球とは違って、新しい人を採用すると同時に今の社員の中から辞めてもらう人を出すというようなことはしない。
それは現実的にはできないのだが、しかし、経営者としてこの発想は理想とする組織をつくっていくためには必要なこと。
「ビジョナリーカンパニー2飛躍の法則」というベストセラーがあるが、そこに書かれているのは「誰をバスに乗せるか」ということ。つまり、仲間(社員)を誰にするかをまず考えることが重要だと書かれている。そして、それは目標を決める前にすべきことだと。
会社はプロ野球の世界とは違って社員を辞めさせることはできない。しかし、辞めて欲しい社員が辞めたくなる組織をつくることはできる。それは、自らこの会社には自分は合わない、あるいはついていけないと考えて辞めたくなる組織づくりである。
それが、誰をバスに乗せるかを決めておくことになる。目標と価値観を共有できる人をバスに乗せる。それが、会社の風土や文化となっていく。新しい人が入ったときに、その風土や文化に自分が合っていないと思ったとき、その人は自ら辞めていく。
そういう組織づくりである。
プロ野球の場合は組織目標と個人目標は明確。組織目標は、優勝。そして、個人目標はチームが強くなるために、活躍できる選手となること。
明確な勝利に向かう組織であることが決まっている。誰をバスに乗せるかは選手として力がある人、あるいは将来性がある人、それからチームプレーができる人。これぐらいだろう。それができなければ戦力外通告をだす。それがプロ野球の世界である。分かりやすい。
同じことを会社ではできないが、そのようなサイクルが自然とまわる仕組みや組織にすることはできる。

