イチロー選手とトップセールスマンに共通すること。

私も大好きなイチロー選手は大リーグで高打率打者として大活躍をした。そんなイチロー選手が日米通算4000本安打を打った時の会見で話していたことが、私には今も記憶として残っている。
「こういうときに思うのは、別にいい結果を生んできたことを誇れる自分ではない。誇れることがあるとすると、4000のヒットを打つには、僕の数字で言うと、8000回以上は悔しい思いをしてきているんですよね。それと常に、自分なりに向き合ってきたことの事実はあるので、誇れるとしたらそこじゃないかと思いますね」
4000本のヒットを打つには8000回以上の失敗をしている。もっと言うと12000回も打席に立っていることになる。これがどれほど凄い数字なのか?1試合4度打席に立つとして、年間試合数は140試合くらいだから、一日も休まずに出場をしたとして、20年以上が必要になる。
プロ野球は9人の選手がプレーする。そして、9人全員が順番で打席に立つ。そのために、1試合で打席に立てる回数は限界がある。そして、年間試合数も決まっている。つまり、どれほど凄いバッターも1試合で10回も打席に立つことはできないし、年間200回も試合に出ることはできない。
つまり、多くの打席に立とうと思えば、人よりも長く、しかも休むことなく出場するしかない。高打率打者やパワーヒッターであれば、1番や4番だけではなく、他の打順も俺に打たせろ!と考えたこともあるかもしれないが、それはルールなのでできない。
しかし、それができるのが営業活動であり、そして、多くの人は成功するには失敗数が必要であることを忘れる。例えば、住宅会社の営業社員として年間20棟以上の受注成果を上げられる人になりたいと思うのであれば、それに向けて必要なのは人よりも多くの失敗経験である。
初めから人より多くの成功ではない。まず必要なのは人よりも多くの失敗経験である。
そして、失敗経験をするためには多くのお客様と出会い、営業をすることだけではない。これまでに出会っている人に、他の人よりも多くのコミュニケーションをとる活動ができているかどうかもある。
つまり、見込み客にはスピーデイで連続的なコミュニケーションを、それから管理客となったお客様にも定期的に電話や手紙などのコミュニケーションをとる活動をしているかどうか。
これをやらない人が営業でほかの人よりも成果を上げられるようにはならない。その理由は営業スキルやセンスが理由ではない。スキルやセンスを磨くための経験が少ないからだ。多くの営業は行動を起こす前に余計なことを考える。「今、あのお客様に電話をしても多分忙しいから辞めておこう。」、「あのお客様とは何か合わないから電話をするのは億劫だな。」、「あのお客様は他の会社からも見積もりを取ると言っていたからもう少したってから電話しよう。」など。
このような勝手な思い込みをして、余計なことを考える。そして、行動をしない。その点、成果を上げる営業はそのようなことは考えずに、自分で決めたことは行動を起こす。電話をするし、手紙も書く。訪問も行う。自分に言い訳をしない。シンプルに行動を起こす。もちろん、すべて上手くいくわけではない。むしろ、人よりも多くの失敗を経験していく。しかし、その積み重ねがトップセールスへとしていく。これ以外にトップセールスになる道はあるだろうか。
また、営業はプロ野球選手とは違って、いくらでも営業機会をつくることができる。経験は時間ではなく回数なので、20年以上もかける必要はない。より早く回数を重ねればいいのだから。
プロ野球選手は試合で活躍することが喜びであり、営業社員はお客様から契約をいただくと喜びを感じる。人よりもより大きな喜びを、より多く得るには、より多くの失敗回数が必要である。
だから、まずは打席に立つこと。営業であればお客様とコミュニケーションをとる機会を増やすこと。どちらも成果を上げるために必要なことは共通している。

