これから小さな会社がリフォーム事業を立ち上げるのなら。

売上千万円の建築事業や設備工事業、工務店などがこれから住宅リフォーム事業を立ち上げようと考えた時、
・トイレやお風呂など水廻り中心のリフォーム事業を立ち上げるか?
それとも
・私が提案をしている受注金額が1000万円以上の戸建てリノベーション事業を立ち上げるか?
ちなみにトイレやお風呂などの水廻り中心のリフォーム事業では平均受注金額はおよそ50~60万円である。
さて、どちらを選ぶだろうか?
両方の受注金額を比べれば水廻り中心の住宅リフォーム事業の方が参入がしやすく、業績も伸ばせるように感じる。
また、私が提案をしている持家の戸建てリノベ事業は集客と営業効率を高めていくために、戸建てリノベーションモデルハウスが必要となる。そのためには、適切な中古戸建てを仕入れ、実際にリノベーション施工をしなければいけない。
さて、もしあなたがこの小さな会社の社長だとすれば、どちらを選ぶだろうか?
普通に考えれば、水廻り主体の住宅リフォーム事業ではないだろうか?
私もそう考えていた。戸建てリノベモデルハウスを持つには2000万円以上の資金が必要となる。売上1億円以下の会社には厳しいだろうと思っていた。
しかし、よくよく考えてみると住宅リフォーム事業を立ち上げる方が難しいことに気づく。売上規模が小さく、社員数も限られる小さな会社がこれから水廻り中心の住宅リフォーム事業を立ち上げて業績を伸ばすのは相当に厳しいはずなのだ。
水廻り中心のリフォーム事業は人件費や販促費といった経費が意外とかかる。
水廻りリフォームの平均受注金額は50万円。粗利率30%として15万円/件。人件費を考えると営業一人には少なくとも粗利100万円以上はあげてもらわないといけない。受注金額では350万円以上/人となる。平均受注金額50万円で割ると受注件数は7件となる。
また、契約率は60%くらいなので、案件数としては少なくとも10件/月いる。これを毎月集めづけなければいけない。そのために、リフォームショールームを構え、チラシなどの販促をかけていく。ホームページも必要だ。このような人件費以外の経費を考えると一人の営業ではあわない。少なくとも3人の営業社員が欲しい。
また、想像してみて欲しいのだが10件の案件をフォローして、6件の契約を決め、またその後の施工管理もしていく。これが1ケ月当たりの業務量だとすると相当に忙しいことが想像できるはずだ。
それと、競争も激しく粗利30%を新興企業が初めから上げていくのは、なかなか難しい。
では、持家戸建てリノベ事業はどうなのか?確かに、モデルハウスの投資は必要になる。しかし、これは半年後から1年以内には売却をする。その間のキャッシュは必要だが、ショールームのような店舗とは違って、仮に何らかの事情で事業を辞めようとなっても売却ができる。
また、1件の契約単価が1000万円以上である。この分野は競争も緩く粗利率30%は十分に目指せる。仮に受注金額が1200万円とすれば粗利高は360万円。
水廻りリフォーム7件分の粗利が1件の受注であがる。販促や人件費のかけ方も調整ができる。だから、営業ひとりで始められる。また、契約率は20%なので、月5件をフォローすれば良い。
設計や施工のサポート体制がつくれるのであれば、営業はパート社員でもできる。そのようなやり方をつくっている。
こう考えれば、小さな会社が住宅リフォーム分野に進出するのであれば、競争が激しい水廻り系のリフォーム事業ではなく、1件あたりの受注金額が大きく経費も少なくできる持家戸建てリノベーション事業の方が向いていると言える。

